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“The ReVe Festival”という史上最高の祝祭:Red Velvet6周年に寄せて

 

去年の今頃はもう既にジンザラも世に出ていて、5周年のペンミに行って帰ってきたところなんだなあと思うとちょっと不思議な気分。“The ReVe Festival”という最高の大作で2019年の一年を彩ってくれたレッドベルベット。Day 1、Day 2、そしてFinaleまで連作として発表された“The ReVe Festival”は、その壮大なプロジェクト自体も、一曲一曲との出会いも、全てが私をワクワクさせた。3作含めて、このアルバムが一番好き。

 


Red Velvet 레드벨벳 'Psycho' MV

 

フィナーレを飾った'Psycho'

MVで音に合わせてタイトルが出てくるのがゾクッとするほど好き。映画の始まりみたい。それまでに何を聴いて、何をしていても、イントロで空気をガラッと変える。一気にレッドベルベットの世界へ連れていく。黒い画用紙に絵の具を垂らした時のように、夜中に聴くと輪郭がくっきりして音がぐんぐん入ってくる。昼間だと音と周囲の境目が曖昧になってぼんやりしてしまうように感じる。そうやって夜中に聴いてると、そのままレッドベルベットの音楽へと溺れてしまいたくなってどうしようもない。

 

歌詞の解釈については、単純にちょっと変わった二人の恋愛を描いたものだとか、一人の人間の二面性を歌ったものだとか、いろいろあるけれど、私は何度聴いてもアイドルとファンの関係を重ねてしまう。

우린 아름답고 참 슬픈 사이야

私たちは美しくてひどく悲しい関係

 
서로를 빛나게 해

お互いを輝かせる

 
마치 달과 강처럼

まるで月と川のように

「お互い好きすぎて死ぬ馬鹿なの」「私たち少し変わってる」けど、そう「Now we'll be ok, It's all right」なのだ。レッドベルベットが月なら、私はいつだって川になって空に浮かぶ月を見上げ続ける。

 

naver.me

분명히 '레드'는 아니지만 그렇다고 '벨벳'이라고 할 수도 없는, 그런 노래가 '레드벨벳'의 '사이코'인 것이다. 마치 '사이코' 노랫말 같은 노래다. "우린 아름답고 참 슬픈 사이야. 서로를 빛나게 해. 마치 달과 강처럼 그리곤 또 껴안아." 닿을 수 없을 것만 같던 '레드'와 '벨벳'이 서로를 껴안아 비로소 아름답고 슬픈 노래가 탄생했다.

(拙訳)明確に「レッド」ではないがだからといって「ベルベット」とも言えない、そんな歌がレッドベルベットの'Psycho'なのである。まるで'Psycho'の歌詞のような歌だ。「私たちは美しくてひどく悲しい関係。お互いを輝かせる。まるで月と川のように。そしてまた抱きしめる」届かないだけのようだった「レッド」と「ベルベット」がお互いを抱きしめて初めて美しくて悲しい歌が誕生した。

 

そうかなあ?「お互いを抱きしめて初めて」誕生したというよりは、コンセプトの境目を曖昧にしたレッドでもベルベットでもあるレッドベルベットだけのコンセプトとか強みとか、特徴、持ち味…なんでもいいけど、ピカブや'RBB'、ジンザラを経てそれが突き詰められた結果が'Psycho'で、やっと大衆が追いついたって気がする。

'RBB'やジンザラが好きな私としては、たまにもどかしくなる。大衆に認められることが全てではないけれど、それでもやっぱりそれらの楽しさを知らないのはもったいなくて。大衆はいつも遅い。レッドベルベットは常にもっと先を歩いてるのに。

 

'Psycho'を手放しで好きと言うのはいつもどこかが引っかかる。悲しい記憶を帯びているから。あれから少し、5人の時間が止まってしまったのは確かだ。あのことがなければ、もっと'Psycho'で興奮できたのかな。'Psycho'は売れたし、ファンじゃない人もみんな好きって言ってた印象だけど、そういう意見を目にするたびにちょっと苦いような思いが広がる。

 

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何度でも言うけど私はジンザラビムがすき!大好き!!


Red Velvet 레드벨벳 '짐살라빔 (Zimzalabim)' MV

初めて見た時は、やべ~やつ来ちゃったな…って思ったっけ。曲は何が何だか分からないし、衣装はどう見ても奇抜だし。これ大丈夫?って思った。そしてもちろん、大丈夫ではなかった。聴けば聴くほどじわじわと好きになった。一定の線を超えると、ジンザラビムという呪文にかけられて、それ以外考えられなくなるみたいだった。

 


[ENG sub] Red Velvet (레드벨벳) - 짐살라빔 (Zimzalabim) [Music Bank COMEBACK / 2019.06.21]

MVでの夜の遊園地という印象が強いからか、煌々と明るい電気の下で踊る音楽番組のステージは、なんだか違う曲みたいに感じちゃって…だからこそ真っ赤なライトの強い光に照らされたシルエットだけが浮かび上がって、その中でひたすらジンザラビムジンザラビムと唱えるLa Rougeソウルコンのステージは本当にあのままみんなで狂っておかしくなっていくようでたまらない中毒性があった。かっこよくて、他に何も考えられないほど頭空っぽにして、絡めとられてしまいそうなほどの怖さがあって、それでも最後は馬鹿みたいに笑顔になるような、そんな曲だと思う。フェスティバルの始まりを高らかと打ち鳴らす曲。

 


Red Velvet 레드벨벳 ‘짐살라빔 (Zimzalabim)’ Mass Performance | ZIP.CODE : SEOUL

めちゃくちゃ迫力あるのに、あのYouTuberさん出てくるところで笑っちゃうww

 

それから大好きで大好きで大好きな'Sunny Side Up'


Sunny Side Up - 레드벨벳(Red Velvet) [뮤직뱅크 Music Bank] 20190621

あまりにも夏。パルガンマのようなカラッと暑い夏じゃなくて、8月の東京のように肌にじっとりとまとわりつく夏。重い空気をかき分け進む。本当に好きだから、らるじゅでこれだけはなくて残念だったんだけど、やっぱりあまりにも夏すぎるからセトリに入らなかったんだと思う。サニーサイドアップ、目玉焼きのように恋が上手くいってほしいのに、揺さぶられてスクランブルエッグになっちゃいそうって歌詞もも~~~ほんと大好き…

でも何がすきってサニサイを踊るアイリンさんがだいすきなんだ!!


[페이스캠4K] 레드벨벳 아이린 'Sunny Side Up!' (RedVelvet IRENE FaceCam)│@SBS Inkigayo_2019.6. 23

 

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もちろん'Milkshake'も大好きなんだな~~~~~~~~~~~~~


Red Velvet 레드벨벳 'Milkshake' Special Video @'inteRView vol.5' with ReVeluv

初めて訳した時、なんとなく'Blue Lemonade'の前の話かなって思った。'Milkshake'の二人がつきあって'Blue Lemonade'になったみたいな。前後しちゃうけど。2017年はモヒート、2018年はレモネードで、2019年はミルクシェイクって少し繋がってるように感じられるのも良いよね。


191124 슬기 SEULGI 레드벨벳 Red Velvet '밀크쉐이크 Milkshake' 4K 60P 직캠 @La Rouge by DaftTaengk

(cr. DaftTaengk)

らるじゅで初めて振りが当てられた状態で披露されたとき、もう一度恋に落ちたうちの一つでもある。パフォーマンスとして視覚化されることで歌詞がまた活きてくる曲もあるし、こうやってとにかくライブ感が楽しくてたまらないのもある。

 

ライブで見て楽しかった曲といえば'Bing Bing'もそう。


191123 La Rouge Redvelvet seulgi 레드벨벳 슬기 친구가 아냐 Bing Bing by sensiblek

(cr. Sensible K)

この曲で初めてメインステージからセンターステージへ移動するんだけど、その時のリズムに乗った歩き方がめちゃめちゃにかっこよくて、それはそれは高まる。「私ときみは友だちなんかじゃないんだから」って歌詞もすっごくかわいくて大好き。一番好きなのは「私の心の中ではもう 二人がペアリングをしてる」ってところなんだけど、そこを歌うウェンディちゃんが好き!

 

'Pcycho'での'어떻게 놓겠어 Ooh'っていうウェンディパートも大好き。ジンザラの'꿈은 네 안에 있는 걸(夢はきみの中にあるんだよ)'ってところもウェンディちゃんのパワーボーカルに力をもらう。らるじゅの日本ツアーが始まる時に、するぎちゃんが「ウェンディがいないことで足りない部分がある。だから皆さんにはああウェンディってすごかったんだなって思ってもらえたらいいと思う」って話してて、そういうふうに言えるって本当にすごいことだと思ったんだ。足りない穴を無理に埋めようとするのではなく、仲間の力をいつだって純粋に認めて信じているんだなって。レッドベルベットは5人だ。

 

話が戻るけど、逆にライブで見てみたい曲は'Love Is The Way'と'Jumpin''の2曲。

とにかく'Jumpin''を歌う5人を中心にしてみんなで「肩をぶつけ」ながら「歌って踊って」ジャンプしたい。る~~~~っけちゅ!したい。それから'Love Is The Way'大好きなんですけど……これ隠れた名曲中の名曲ですよね……レッベルの他のどの曲とも全然違う異色な曲というか………おーおーのところで隣のラビと肩を組んでゆらゆらするのが永遠の夢…………モーニング娘。の「HAPPY大作戦」のイメージです。ちなみにこの曲を初めて聞いたとき、男の人のコーラスが絶妙なタイミングで入ってるのを知って「つんくさんおるやん!!!」ってなったのは私です。

Love Is The Way

Love Is The Way

  • Red Velvet
  • K-Pop
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

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そしてなんだかんだで私は'Umpah Umpah'が好きみたいだということがようやく最近分かった。


Red Velvet 레드벨벳 '음파음파 (Umpah Umpah)' MV

なんか無条件に元気出る。元気出ちゃう。MVかわいいし。

今までの曲名と振り付けが入ってるのもたまらなくなっちゃうし。


Red Velvet 레드벨벳 '음파음파 (Umpah Umpah)' Dance Practice

 

本当にこの“The ReVe Festival”というアルバムが大好きで、歌いながら一緒に笑ったことも、夜に一人聴きながらしんみりしたことも、全てが大切な記憶。一曲一曲に思い出がある。'Ladies Night'はレッドベルベットとラビたち、女だけの秘密の楽しい夜を歌っていて、らるじゅではそこからスローガンが出来ていたし。'Carpool'もそう。その歌詞を感じながら泣いた夜を超えて、あの11月のソウルで目の前で歌われてその暖かさに涙が止まらなかったこと、ずっと忘れないだろうと思う。'눈 맞추고, 손 맞대고'では私の大好きなじょいたんのボーカルが堪能できる。じょいたんの、ちょっと苦しそうな懸命な歌い方と声が好き。'In&Out'は歌詞が独特で面白い。

iamyu.hateblo.jp

 

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アルバムもいつもかわいかった……

 

でも最近、本当に好きなのは'Parade'だなって思う。

コロナで自粛に入る前、3月の終わりに一人で桜を見に行ったことがあった。いつもみたいにレッベルを聴いていたあの日、なんだか'Parade'の歌詞がスッと耳に入ってきたんだ。'영원히 눈부실 거야 이 여름이(永遠に眩しいのね、この夏が)'と歌うするぎちゃんの声がやたらと胸に響いた。去年からはずいぶんと変わってしまった現実、たった一年前なのにひどく遠くに感じられるようになってしまったあの夏を思って、先の見えない不安と二度と戻れない楽しさがない交ぜになって、バスの中ふと涙が出そうになった。

5周年のペンミでこの曲を歌ったのすごくすごく楽しかった。立ちあがって'Ring ring'のところでみんなで声を揃えたりして、その光景が目に焼き付いている。自由だった。ペンミでやったかららるじゅでもやるかな?って思ったけどやらなくて、たった一回、あの一回だけだったのが今となっては何もかもが幻のようで。ずっとずっと輝いてるよ。


190727 Red Velvet 5th anniversary fanmeeting inteRView with ReVeluv Ending + Parade

(cr. Yoj)

力強く夏を迎えるこの曲が大好き。不安なことはたくさんあるけれど、レッドベルベットと一緒ならこうやって大地を踏み締めてしっかりと立って笑顔で夏を過ごせる。

iamyu.hateblo.jp

 

 

レッベルがいろんな夏を教えてくれた。夏が来て、カムバの知らせが出るたびに、もう新しい夏なんてなくない?って思う。だってこっちは30回近く夏を知ってるんだ。もはや夏に関してプロだよ?!それなのにいつだって、こんなにいろんな夏があったんだって教えてくれる。

パルガンマで売れたのに、それに寄せないで延々と攻め続けるのが本当にすごいと思う。

 

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一昨年は“Summer Magic”のアイリンさんバージョンを求めて、タワレコからタワレコへあちこち探しまわったっけ。去年はこうやってフェスティバルの真っただ中にいた。

いろんなことがあって、5人が5人でいることも、会いたい時にすぐに飛んで行けることも、当たり前ではないって分かった。それでもまた、好きという気持ちを一日一日と重ねたら一年が経ってやっぱり好きで、それだけは変わらない。夏だけではなく、同じ季節を一緒に過ごせること、私の一日一日のその全てにレッドベルベットがいること、ただ変わらずに去年も今年も来年もレッドベルベットを好きだということ、そして今日という日をともに迎えられること、感謝してる。私にとってこれ以上の出会いはもうこの先ないし、それで構わない。

頑張れとも思うし、頑張らなくていいんだよとも思う。いつも健康でいてねって願うのに、それも難しい。悲しいことがないように、つらいことがないように、考えすぎることがないように、頑張りすぎることがないように、笑顔になることだけがあるようにと思う。幸せでいようね。

 

 

6周年、おめでとう。

 

 

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'DON'T BE AFRAID OF THE DARK. THE FIREWORKS WILL LIGHT UP THE SKY'

'闇を恐れるな。花火が空を照らすから'