ザッピング

チャンネルはころころ変わる

来台日記

 

 

あっという間に2か月が過ぎてしまった。

慣れたのかな。わかんないや。「もう慣れました?」って職場の人に聞かれては「慣れました!」って笑顔で答えてきたし、それは全然嘘なんかではないけど、落ち着いて考えてみるとよくわからない。どうなったら「慣れる」ってことになるんだろう。というかそもそも生活自体があんまり変わった気がしない。起きて、支度して、仕事に行って、食事して、帰ってきて、また寝てっていうのは変わってないもの。当たり前か。職場と仕事に慣れるのに一生懸命で、必死で、2か月を過ごした気がする。確かに、生まれ育った国を離れて、知らない国へ来たんだけど、そしてそれは割と大きな変化だとも思うんだけど、良い意味であまり変わった気がしない。東京にいた昨日までと、台北で暮らし始めた今日からがなめらかにつながっているみたい。

 

でも今タピオカ飲みながらブログ書いてる。これは東京ではないな。

 

あのね私思ったんだけど、タピオカ好きじゃないわw

いや嫌いではない。嫌いじゃない、飲みたいって思うし、日本にいた時も韓国へ行った時も飲んでいたし。でも別に特別好きなものでもないなってこの2か月で思った(笑)飲みたいって思うんだよ!なんか本当に信じられないくらいあちこちにドリンクスタンドあるし、なんなら違う店が隣り合ったりしていてびっくりするし、そういうのが日常になって、身近になって、飲みたいって思って買って、飲む。と、「うん」って思う。一口目が一番おいしい。で、「あ~これそんな好きじゃなかったんだっけ」って確認するのを数回繰り返している。

 

その代わりお茶天国で嬉しい。ど~~~~~でもいい店のど~~~~~~でもいいお茶やコンビニのど~~~~~~でもいいペットボトルのお茶がおいしい…ドリンクスタンドの烏龍茶もおいしい…茶葉の味がする……ドリンクスタンドは糖度がカスタマイズできるんだけど、烏龍茶を微糖で飲むのにハマってる。今までの自分からしたら信じられないし、実際父親に話したら引かれたけど、意外とこれがおいしいので…

 

日本に帰りたいっていうのは5億回は思った。すぐに数字を盛る癖、オタクすぎてよくないよって思うけどこれはマジなので。

日本に帰りたいっていうより、とにかく清潔な家に住みたい。それだけ。私の願いはそれだけ。今住んでいるところは、いくつか内見した中ではめちゃくちゃ綺麗だと思う。でもそれも「許容できる」レベルでしかないというか…日本って清潔だあ……

 

あと新宿に行きたい。東京を歩きたい。なんてことない、百日紅の咲き誇る暑い夏や、なんてことない、有楽町のキラキラしたイルミネーションを、そこを歩いていた日々をよく思い出す。記憶の引き出しをわざわざ開けて、それを再生してみたりする。東京大好き。

 

まあでも「帰りたい…」っていうのは1回もなかったな。「かえりてえ~」っていうのは5億回思ったし思ってるけど。逆に言うと、東京で過ごした自分と台北にいる今の自分はつながっていると思いつつも、ふとした瞬間ここまで来たことにひどく驚いたりもする。信じられなくなる。テレビのチャンネルを変えるみたいに、急に全く違う景色の中に置かれた気がする。

 

内見はめっちゃ大変だった。全部サポートしてくれた職場のスタッフさんに申し訳なかった。いろんな家があったな…(遠い目)求めてはいけない清潔さを抜きにしたら、散々言っておいてなんだけど今の家は普通に気に入っている。周りに食べるところもいっぱいあるし。洗濯機と干し場が共用なんだけど、そこで洗濯する時間がなんとなく好き。家に帰ってきて顔洗ってパックして、寝る前に東京で作ったルームフレグランスを撒く時間が好き。

共用部分を掃除してくれるおばちゃんがいるんだけど、ひっそりと「イモ」って呼んでる。初めの頃は中国語でまくしたてられておっかねえ~~と思ったりもしたけど、この間会った時は「今天、やすみ?」って中国語に日本語ミックスで話してくれてふわふわ嬉しくなった。

 

そういえばこの間、たまに行くご飯やさんでは、むらさきの髪したおばちゃんに「你是韓國人嗎?」と聞かれたっけ。「我是日本人!」って答えたら一瞬黙り込まれてしまったので自分の発音が悪かったかとひやひやしたけど、そうじゃなくて一生懸命考えながら「いらっ…しゃいませ…」って言ってくれたのも、わー!って嬉しくなった。

 

来て3日目で家の契約を済ませて、布団を買いに行って、サポートしてくれたスタッフさんが帰って、知らない街の知らない家に一人残されて、心もとなくなって近くにあったモスバーガーへ行って、なんとか注文して、2階の窓際の席から見たことない景色を見ながら涙が止まらなくなった。あんなに心細い思いしたことない。あの時見た、アジアらしい看板で溢れかえった街並みと、ひっきりなしに行き交う車とバイクと、雲で覆われた空と、そこを飛ぶ鳥たちの黒い影を忘れないだろうな。モスを食べながら号泣する人生。悪くないわね。

 

そんで職場大好きなんだよな。職場が大好きってことある?と思っていたけど、あったんですよ。まあまだ2か月の感想なので、1か月後にはどう思っているかわからないけど。というかこのブログ絶対誰にも見つからないでくれ!と思いながら書いています。

MBTIを知らない同僚にザッと説明した上で「まあ私は内向的なIってわけですよ」って言ったら、「そんなわけないでしょw」って鼻で笑われたので嬉しくなっちゃった。陰キャだから~とか、人間関係得意じゃないしコミュ力ないから~って言うと「どこが?」みたいな反応をみんなしてくれるのでちょっと調子乗りました。どうしよ、Eになっちゃうかもしれないと思ってにやにや焦った。でも最近は少し落ち着いてきてINFPみが出る(出せる)ようになってきた(きてしまった)。気を張っていたってことなんだろうな。

 

Eになれるわけがないじゃんね。草。

 

就労ビザも取って居留証(日本で言う在留カード)も取得したし、銀行口座も開設したし、保険証ももらって、スマホの本契約もした。これで手続き関係は終了のはず。嬉しい!おめでとう、わたし。

 

 

一時期、ハロプロばかり見て聴いていたんだけど

 

youtu.be

 

これって改めてすごい歌だなあって思った。

メロディーの根底に哀しさや寂しさがあるのに、底抜けに明るくて、突き抜けるようなパワーを貰う。「晴れの日があるから、そのうち雨も降る」ってところが好き。雨が降るから、晴れもあるんじゃなくて、晴れがあるから、雨も降る。同じなようで全く違う。

 

ここにいると、自分のことでいっぱいになるみたいで、SNSを見たりだとか、カムバの情報を追ったりだとか、そんなことにまで気が回らなくなる。楽しみにしていないわけじゃなくて、レッドベルベットの正規3集、もちろんめちゃめちゃに期待しているし、職場でもけ~ぽ好きな同僚と話したりもしている。でも上がってくる情報一つ一つに反応しなくても、自分の生活の次に考えるのでもいいのかなって思うようになった。

とは言いつつ謎の焦り、全然追えていないことへの焦燥感というか、置いて行かれている感じはある…これってなんなんだろう。オタクの病気?

 

あの時、威神のペンミで一人ひどく傷ついて、帰りのホームで泣きながらイヤホンはめてMy Dear聴きながら、もうこんなのやめよう、どこか遠くに行きたいって本当に心から思った。それですぐ求人調べて、そのまま応募して、そのまま決まった現実が、今なんだよね。「なんで台湾に来たんですか」ってありとあらゆる人に聞かれるけど、正直どこでもよかった。本音を言えばあの時はもっともっと遠くに行きたかった。今はこれでよかったと思っている。

 

今年も冬が来るけど、たぶん、たぶん大丈夫。わかんないけど。

 

友だちが近くにいないことも、親が近くにいないことも、もちろん寂しいけど、誰も自分を知らない場所で一から人間関係を作れるのがすごく楽だ~と思う。内向的なわけないでしょって笑い飛ばされるくらい、そういう人間だって見てくれてありがとうって、だから嬉しかったんだな。

 

まあこうやって自意識過剰に自分のことばかり掘り下げて考えているのがいかにも'I'なんですが…

 

 

そんな感じで私は元気にやっているよ~!というブログのつもり。

ずっと書きたい書きたいと思いつつ、何を書けばいいかわからなくて2か月が経ってしまった。

行ったところとか食べているものとか写真たくさん貼って書くこともしたい。

 

こっちは肌寒い日もあれば、普通に暑い日もある。東京は夏日だったって聞いた。でも台湾の人が、いつもだったらこの時期はセーター着るのに今年は暑いって言っていたから、結局どこも同じなのかな。

風邪ひかずに過ごしましょう。

 

youtu.be

 

相変わらずこの曲が好きだ。

東京では日々のルーティンに忙殺されていたとか、ここでは丁寧に暮らせるんだとか、そんなありきたりでつまらないこと絶対に言いたくない。私は東京が好きだから。でも今この街でこの曲を聴くと、一日、また一日を大切に過ごせているような気持ちになるんだ。