ザッピング

チャンネルはころころ変わる

ドーム

 

やるんだって。

 

行きたくないな。

 

わかってる。想像もできないくらいの決断を彼らに課したこと。でも行きたくない。怖い。怖い。

 

もう全部から逃げたい。
必死の思いで諦めまいとするシャイニからも、全力で応援するって心の底から言えるシャヲルからも。今の私にはとても眩しくて。

 

ジョンヒョンもドームをやることを望んでいたはずだって、どうして言えるんだろう。生きていた時ですら、あんな思いを抱えていたことに私はこれっぽっちも気づかなかったのに、ジョンヒョンが自分がいなくなってからのことについてどう考えていたかなんて私には何もわからないよ。みんなだってわからないままに、それでも自分たちの進む道を信じようとしていることは理解しているんだけど、私は信じるのが怖い。これ以上間違うのが怖い。

 

あれから私は、元気な気持ちもそうじゃない気持ちも自分の今その瞬間の感情の切り替えさえコントロールできずにいる。それがとても嫌だ。

大晦日も驚くほど区切りの感覚がわかなかった。だってそれよりも前に大きな区切りをつけられてしまっていたから。

 

年末年始に実家に帰って環境を変えることで、少しだけ立ち直ったかなと思ったのに、またここ最近ツイッターを見てはあらゆることを過敏に捉えてしまっている。誰かがジョンヒョンと関係ないことを楽しそうに呟いている姿にさえ傷ついて、結局シャヲル以外には分からないだろうなとか、誰かに話しても結局この人は私のこと分かってはくれないなとか、望む言葉をもらえないことに勝手にひどくいらだって、そんな気持ちが私と私以外を隔てて一人にする。

でも私だってレッベル見て好きだって思うし、他のアイドル見てかっこいいとか言ったりするし、ジョンヒョンのことを考えてない楽しい時間は確かにあるのにね。自分勝手だね。いろんな感情が同時進行で、いろんな自分がいることは矛盾してなくて、それは受け入れてるんだけど、悲しみは予告せずに訪れるからそれが嫌なんだ。

そんなふうにジョンヒョン以外のことに助けられている自分がいるのは事実だから、きっとシャイニ一筋のシャヲルさんと私の気持ちもまただいぶ違うんだろう。

 

ツイッターには過去のジョンヒョンの画像や動画がひっきりなしに流れてくるけれど、それに何か意味があるのだろうか。もういないのに。ジョンヒョンとの未来はもうないのに。永遠にジョンヒョンは過去となって、私だけ前に進むのに、ジョンヒョンが幸せだったかどうかすら分からない過去の映像を見ることに何か意味がある?

半ばやけっぱちにこんなことを考えたのは、過去のジョンヒョンしかもう見られないという、それこそがジョンヒョンの死を突き付けてくるからだと思う。

 

ああ嫌だ。こんなふうに考えてしまう自分がとても嫌だ。

本当は、正直に言えば、何もなかったかのようにすべて忘れて、温度を感じられる他のアイドルだけを見つめて、目を背けて生きていきたいって思うときあるよ。だって私は生きていかなきゃいけなくて、まだやりたいことがたくさんあって、ここで挫けている場合じゃないんだから。生きている私がその選択をしたところで、ジョンヒョンにそれをとやかく言う資格なんてない。

でも忘れたくなくて、忘れてはいけなくて、ジョンヒョンが幸せだったかどうかは私にはついにわからないけれど、私はジョンヒョンに確かに幸せを、幸せだけをもらっていた。

 

ベッキョンが「最近自分は鬱病に関してとても敏感になっており、恐怖でした」って言っていたけど、それを聞いてとても苦しくなった。遺書に綴られたことはアイドルみんな経験のある感情で、とても共感できるとApinkの方も言っていたけど、その感情はきっとジョンヒョンのことがあってから、より大きな脅威となって彼らを襲っているだろうと思う。彼らを照らす眩しい光があるということは、そこに他のどこよりも暗い闇があるという証だとどうして今まで気づかなかったんだろう。

 

私は、アイドルと自分との関係を断ち切るのは常に自分に決定権があると無意識に考えていた。(卒業などはあるけど)こんな形で向こうから共に歩むことをやめられるとは思っていなかった。

 

本当はジョンヒョンのことから「何かを学んでこの先に生かす」なんてこと全然したくないんだけど、ジョンヒョンのことをそんなふうに何かに利用するなんてことめちゃくちゃしたくないんだけど、でも今いる私の推しのことを(方法なんてわからないけど)大切にしたいってすごくすごく思うし、言葉に気を付けようとか、いろんなことを思いがけず学んでしまった。

 

あの時心にフッと浮かんだシャイニの曲が'버리고 가'だったんだけど、ジョンヒョン作詞だったの恥ずかしながら知らなかった。

「僕たちの思い出全部折りたたんで捨てて行って」「お互い楽に休めるように」っていう歌詞があまりにもぴったりでそれで心に思い浮かんだんだ。全部捨てて楽になってほしいって思ったから。「人生という手帳の中に君の名前が残る」っていう一節がすごく好き。大切なことを手帳にそっと書き記すように、私もジョンヒョンという素敵な名前を心に留めて生きていきたい。本当に美しく素敵な言葉ばかり遺してくれた。

 

youtu.be

 (cr. soo o)

 

 

もうぐちゃぐちゃだ。心も、この文章も。

 

 

youtu.be

 

1番の

惰性で見てたテレビ消すみたいに 生きることを時々辞めたくなる

という部分が、2番では

消えそうな炎を両手で包むように 生きることを諦め切れずにいる

と変化しているのがすごく胸を打つ。

 

 

あまりにも正直な気持ちを書いたのでもしかしたらこれを読んで不快に思われた方もいるかもしれないですが、いつか穏やかな気持ちだけでジョンヒョンを想えるようになったときの自分へ、ここに残しておいた気持ちがその力となるようにと思って書きました。

 

ドーム行かなかったら後悔するのかな。