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こんなにもこの夜の表情が美しいのは:BTS BREAK THE SILENCE: THE MOVIE PERSONA

 

 


BTS (방탄소년단) 'BREAK THE SILENCE: DOCU-SERIES' Official Trailer

 

 

果たして私は、お金を出して一人でこれを観に行くほど彼らが好きなんだろうか…?と自問自答しながら観に行って、そうだった私はこれを観に行くほど彼らが好きなんだった…!という思いでいっぱいになって帰ってきた。アメリカ、ブラジル、イギリス、フランス、日本、サウジアラビア、そしてソウルまで各都市を廻ったツアーの映像、ステージの下にいる彼らの姿とインタビュー。アイドルグループのドキュメンタリー映画というのはおおよそこんなものだろうと、その類のものをあまり見たことのない私でもだいたい予想のつく構成。それでも本当によかった。手放しで言える。いい映画だった。時にライブ場面を盛り上げる役目として、時に真摯に言葉を紡ぐ彼らのための優しいBGMとして、効果的に挟まれるBTSの音楽に心が躍った。大きな音で聴く彼らの楽曲に、改めて私はばんたんの音楽が好きなんだと実感する。

本当は映画館ってなんとなく苦手。周りに人がいるのも気になるし、終わったあと家に帰らなくちゃいけないのも面倒。家で観れば何も気にせずすぐにその世界に浸れるのに。ステージのある劇場とは違って、私にとってはちょっと優しくない空間。でもばんたんの音楽をバックに彼らの言葉を聞いている間、一人になったみたいだった。変な言い方だけど、あの瞬間は彼らと私だけ、彼らと彼らを見ている私だけ、そんな気がした。

 

 

 

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うろ覚えだけど残しておきたい、印象的だった言葉たち

 

ジン

「ファンの反応を検索して見ることがある。ナムジュンが『ファンたちは嬉しいことがあったら一緒に喜んでくれるし、悲しいことや落ち込むことがあったら一緒に悲しんでくれるんですよ』と言ってて、それを聞いてから僕は落ち込んでる姿は見せないようにしようとしている」「(ジョングクとは違って)ジンとソクジンは分離している」

→私は、私の心の内側にある話を、それは日々の悲しみだったり喜びだったり…そんなものたちをばんたんに預けてきたと思う。預けてきたというか、私の話を聞いてもらってきた。たくさんたくさん聞いてもらって、一緒に感情を分かち合ってきた。きっとそれは全世界のファンが同じで、だからじんくんのこの言葉にはなんかいろんな感情がぐるっと巡るような…そんな感じ。

 

ジョングク

「(BTSの)ジョングクと(本名の)チョン・ジョングクは分離する必要がない。ジョングクの方にも良いところがあるのに(どうして分ける必要があるだろう)」「(ジョングクの意味を問われて)BTSはいろんなことを成しえてきたけれど、僕一人でもそれができただろうか…僕という意味を考えるのも早いくらい…僕には何もない」

→この「僕には何もない」と言った時の椅子にもたれてうつろな目をしているジョングクの姿が焼き付いている。その次の瞬間に'Still With You'が流れ始めるのがあまりに効果的すぎて…「僕には何もない」の前に「僕は欲張りで、○○で○○で…」って自分についていろいろ言ってたんだけど覚えてない…でも「欲張り」っていう言葉がすごく印象的だった。器用で努力家で何でもできるように見える。でも何もない。欲張りだから…?何もない、ってなんだろうな。あらゆる意味で何かを持っている人なんているんだろうか。ジョングクにとって、それはどんな人なんだろう。どんな人を見て、僕には何もないと思うんだろう。その目に何を映しているのか。

 

RM

「(そこに山があるように)そこに道があるから進む。なぜなら僕は人間だから」

 

テヒョン

「VはVの姿もお見せできるし、テヒョンの姿もお見せできるけど、テヒョンはテヒョンだけ。キム・テヒョンは今も好奇心旺盛で、知りたいことがたくさんあって、やりたいことがたくさんあって、そんな人です」

→この言葉、ああててちゃんだなあ~って安心できてすごく好き。

 

ホソク

「(BTS以外の悩みは一つだけあります)青春を全てBTSに捧げてきたから、手放した瞬間につらくなりそう。一人じゃ自己紹介の仕方も分からないんですよ」「(BTSとして)人々にどんな影響を与えられるかは分からない。なぜなら僕も考えながら生きている途中だから」

→この影響の話、理由のところの細かい言い回しは忘れちゃってだいたいこんな意味のことを言ってたってくらいのメモだけど、もしかしたらこの言葉に一番ハッとしたかもしれない。他のメンバーはどんな影響を与えたいか~っていろいろ言ってたんだけど、ほそくさんだけはこう言ってて、実はこれがばんたんを好きな理由かなって思った。ばんたんは、正しい姿だけじゃない。たまに間違えて、考えて、言葉にして、そうやって正しくあろうとする。一緒に生きていてくれる。だから好きなんだなと思った。

 

ユンギ

「できることがたくさんあれば見せられるものも増える」「良い影響を与えられる音楽を作りたい。文化的にも。文化は自分を変える上で大事なものだから」

→BTSとK-POPが若い世代にどんな影響を与えていて、一人一人の人生にどんな力をもたらしているのか、全部全部分かっているんだろうなあ…って思うゆんぎさんの言葉。

 

ジミン

「どうして頑張っているかは楽しいから。どうして走り続けられるのかということと似ている」

 

 

LOVE YOURSELFについて、RMさんが「僕は肌が浅黒くて、目もこんなで…だけど皆さんのおかげでちょっとでも自分を愛せるようになりました」「自分は今幸せか?と問うのではなく、自分は今愛しているか?こんな言葉で問いかけてみよう」と言っていた。それから楽屋でトントンとバナナを切ってそれをパンに乗せてもしゃもしゃ食べているジョングクさん(かわいい)が「ヒョン、最近僕は運が良くて幸せ者だなって思うんですよ」「どうして?」「やりたいことがやれて、それが幸せだから」という会話をしていた。この「どうして?」って聞き返す、誰だろうゆんぎさんかな、その声が優しくて暖かくて…ジョングクと6人に、ラブユアセルフしてって言うことはできるし、言いたい気持ちはもちろんあるけど、やっぱりそう言うのは簡単じゃない。やりたいことがやれてそれが幸せなのは、運が良いからじゃなくて、きみが頑張ったからだろうって言うことはできるし、言いたいけれど、やっぱりちょっと躊躇ってしまう。それでいいんだと思う。なぜなら私たちはお互いに不完全で、まだ歩いている途中だから。

 

「失ったものがたくさんある。友達を失って、僕を僕として見てくれる人を失った。デビュー当初はそれでいいと思っていた。でも中盤にくるとちょっと寂しくなった。得たものもある。友達を失った代わりに、本当に大事な友達を得たし、自由を失ったけど、もっと自由な場所を得た」と言っていたじみんちゃん。映画館を出て、イヤフォンをはめてばんたんの音楽を聴く。彼らの音楽がある限り、私はいつだって自由だ。同じ時代を生きてくれて、いろいろなことを教えてくれて、生きることに一緒に戸惑って悩んで、それでも立ち止まらずに進む姿を見せてくれてありがとう。

 

 

 

 

~映画でかわいかったところメモ~

・オフでスタッフさんたちと一緒にシックスフラッグに行くじんくん

・アメリカにいる間に出かけた先で「ヒョンの好きそうな服があったから」って買ってきてじんくんにプレゼントするほそくさん…「ヒョン、服着てる?」「やー僕いま不細工だから(って言って枕で顔を隠しながら現れるじんくん)」

・ハンバーガーをもしゃもしゃするじょんぐう…………

・なんか岩に登ってセルカ撮ったはいいものの「どうやって下りるのお?こわい!」って言うほそくさん(でもすんなり下りる)

・ウェンブリー(たぶん)で客席らへんを歩いていた時、ここからステージまで声聞こえないよって言われて「ほんとですか?!」ってびっくりした後ステージに向かって叫んだ言葉が迷いなく「ヒョーン!!!!!」なてって

・もしかしてアメリカ国内の移動で乗っていたのはプライベートジェットですか?とんでもねえよ…

・なんかそのプライベートジェットから降りた空港で地面にBTSって描かれていてそれにはしゃぐ世界的アイドルのみなさん

・てて、じんくん、ほそくの3人で映画の予告編ごっこするところ

・最終的に3人で決め台詞したらそれにかぶって変顔してくるゆんぎひょん…

 

 

あーーーーーてかMOSコンのライビュするって知った時にはもうチケット販売終わってたんですけど…ばんばんこんもなんかタイミング合わなくて見られなかったし…情報を逃すことが多いんだけどなんで?weverseしなきゃだめなのかやっぱり…MOSコン観たかったよ……

 

 

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まんまとランダムマスクケースに引っかかって実はムビチケ買ってた人。

届いて開けたら最高にかっこいいジョングクさんだったから………………ありがとうだいすき!!!!!!

 

 

 


BTS: Mikrokosmos

 

 

“こんなにもこの夜の表情が美しいのは

あの星たちのせいでも灯りのせいでもなく、僕たちのせいなんだよ”